'アルゼンチン風バッハ' 香川京子さんとの共演で


現在の私にとって最も嬉しいこと、それは、戦後の日本映画を代表する名女優、香川京子さんが、私が日々研鑽に励む'アルゼンチン風バッハ'に対して、"たいへんよい試みですね"とおっしゃって、今秋、東京において、私が奏でるバッハの調べに乗せての、ユパンキの詩の朗読を引き受けてくださったことです。


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私はかつて、黒澤明監督の'悪い奴ほどよく眠る'を観たとき、和服姿の香川さんの、その内面から輝き出る美しさにうっとりしたものでした。
この映画、実に私が生まれる前の作品なのですが、製作から50年経った現在も、当時とまったくかわらない上品でエレガントな香川さんは、本当に驚くほど素敵な方です。
崇高な精神によって書かれたユパンキの文学を日本語で表現していただくということにおいて、まさにこれ以上の方はいらっしゃらないと言っても過言ではないでしょう。

現在、具体的なことはまだこれからの段階ですが、秋の訪れがいまから楽しみです。
香川京子さんの、こうして後輩を思いやってくださるご厚意に深く感謝いたします。

(写真は、2006年、高村光太郎没後五十年および智恵子生誕百二十年を記念して制作された、香川京子さんご自身の朗読による'智恵子抄'オーディオCD。去る4月13日にニューヨークに戻って以来、私はこの録音を何度も聴き、香川さんの独特の深みに満ちたお声にあうバッハのギター曲の選出を行いました。)


2010年06月13日 | Knight's NY diaries(ニューヨーク日記)